RIE TANJI

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Katsurao AIR 2025

2025年

レジデンス 2025年6月4日-7月31日 福島県葛尾村
活動報告会 2025年7月24日 – 7月27日
草刈り畑の収穫祭 2025年7月26日

 

 

 

 

活動報告会 ―葛尾村立中学校休 校校舎
草刈り畑の収穫祭 ―葛尾村復興交流会館あぜりあ

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福島県葛尾村の美しい風景に感化され、風景がどのように積み重ねられたのかを身体を通して探るリサーチを行った。葛尾村に滞在して1週間ほど経ったある日、福島市からの帰り道で、美しい風景に目を奪われた。新緑の山々や草が日の光を浴びてきらきらと輝き、すべてがいきいきとして見えた。

それ以来、草刈りをしている人や田畑仕事をしている人の姿が自然と目に入るようになった。
この美しい風景は、人が自然と関わり、絶えず手を入れることで保たれているのだと気づく。
田畑仕事や、草刈りは人と自然のせめぎ合いの中で境界をつくり出し、それが人や動物の安全を守る手段にもなっていると教えてもらった。

風景は不変のもののようでいて、絶えず変化している。
では、この積み重ねられた風景は、どのようにしてつくられてきたのだろうか。

明治初期と太平洋戦争後の開拓民の入植の歴史を起点にしながら、現村民から葛尾の生活、歴史、畑仕事などを学んだ。特に太平洋戦争後に入植した人々は、満州からの引き上げと東京電力第一原子力発電所事故による全村避難のため耕した場所を手放し何度も土地を離れざる負えなかった。
15年に及ぶ休耕地を耕し、野菜の栽培と収穫祭を行った。またその畑をシートに原寸大に印刷し持ち運び可能にした。自分の手と足、そして身体を使ってこの村の歴史と風景へ近づくことはできるのか、その試みと記録である。

 

※葛尾村は、阿武隈山系に属し双葉郡の北部に位置し、北東に浪江町、北西に二本松市、西南に田村市と界し、天王山(1,057m)を筆頭に多くの山々に囲まれた里山の村である。2011年の東日本大震災の東京電力第一原子力発電所事故により全村避難となり、2016年6月から一部の帰還困難区域を除き避難指示が解除されたが、現在も村の一部に帰宅困難地域がある。居住人口は2025年1月1日現在で1,216人。そのうち、実際に村に居住しているのは457人でありそのうち、村外からの移住者は100人程度。

 

撮影:永井文仁

HATAKEシート 300×500 cm ターポリンに印刷

記録映像 9分1秒 ループ

開墾碑の拓本(明治の開墾について) 180×180 cm    参考資料 「葛尾村戦後開拓民のあゆみー10人の証言集」

草刈り畑の収穫祭、私が育てた野菜を村民の方々と試食

         放射線検査結果報告書                        収穫した二十日大根

開墾の様子

 制作、リサーチの様子